風の音にぞ おどろかれぬる

 「秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」。

 昨日(2018.08.16)は寒冷前線が新潟県を通過し、場所によっては200mm近くの降水がありました。前線が通過して一夜明けると、「透明で澄み切った秋の空気」を感じます。定点観察地点のオニグルミの実も落ちる事なく、何とか嵐をやり過ごしたようです。窓から室内に入る光も序々に柔らかくなってきました。「イネ科の植物もそれぞれ穂を伸ばし、風に揺れています(風の音?)」。実りの秋に向けて野生生物も採餌行動を活発化させることでしょう。

 

(古今和歌集より)

藤原敏行 秋立つ日よめる

「秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる」

 

私訳 「秋の到来は 見てわかるような現象ではないけれども (草木をなでる秋の)風の音(の違い)に 気づきました」