2019年のペルセウス座流星群

 今日(R01.08.13)の新潟県魚沼地方は爽やかな朝を迎えています。近隣のアメダス守門観測点では明け方の最低気温は22.0度まで下がり、連日の猛暑にあってこの時間帯が一日の中で最も過ごしやすいと感じます。

 さて、今朝(8/13)にかけて毎年恒例のペルセウス座流星群の観察を行いました。夜半は上弦の月が出ていたため、月が沈みきった午前3時から午前4時までの1時間が勝負です。観察地点は周囲を山々で囲まれ、また連日の猛暑で気温の差も大きく盆地状の地形には夜霧が漂うため、星座が奇麗に見えるのは概ね天頂部付近となります。「アルファベットのWの形でおなじみのカシオペヤ座」と「漢字の人の字のようなペルセウス座」。そしてその近くには「プレアデス星団」や「馭者(ぎょしゃ)座」。また東の空には「オリオン座」が大きく横向きに姿を見せ始めています。暗闇に目が慣れる頃、ようやく視界の中に流星が確認出来ます。やや明るめの夜空ですので「絶好の観察条件」とも言えませんが、今回観察された流星の数は「1時間あたり20個程」となりました。また流星痕を残すような明るい流星も幾つかありました。

 観察会で子ども達と流星を見る時は「流星が流れる度に歓声が上がります」が、個人的な予備観察の際は「星々の静寂(しじま)」という言葉を実感する程本当に静かな夜空です。そして、夏の星座と流星の静寂に思うのは「自分の願い事」というよりは「夜空に広がる宇宙と生命の儚さについて」。科学的に考えれば、私たち生物の身体を形成している物質は水素や酸素、炭素、カルシウム、窒素、リンなどの本当にありふれた元素であり、これらは数億年のサイクルで宇宙と地球上をぐるぐると循環しています。そのうちの僅か数十年の間、これらの元素は「生命体」として「泣いたり笑ったりの日々」を「生物化学反応」により行い、奇跡的な邂逅を経て愛し愛され、そしてまた宇宙と地球の大きな循環の中に還ってゆきます。

 その意味では私たちは「最初から地球という星の一部」であり、「生まれる前」も「生きている間」も、「ひとつの生命を全うした後」も、やはり「地球の一部であり続ける」のだろうな・・・と流星群を見上げた薄明時です。さあ今日も快晴。地球の上で頑張りましょう。