浅草岳登山に関するQ&A 〜ヒメサユリシーズン版〜

 いよいよ浅草岳が一年でもっとも多くの登山者を迎える時期となりました。浅草岳はヒメサユリが群生する山として年々人気が高まっており、当施設にも多くのお問い合わせをいただきます。以下、Q&Aスタイルで代表的な御質問内容を御紹介いたします。皆様の安全な登山に寄与すれば幸いです。

 

Q:ヒメサユリはいつ満開になるのですか?

A:年によって異なりますが、例年ですと7月の第1週目の「七夕(たなばた)の頃」が浅草岳山頂付近での見頃となるようです。またこの場合の見頃とは、「登山道付近での開花数が最も多くなる頃」としています。暖冬少雪の冬を経た令和2年度についても、ここ数日(7/7を基準とした前後の頃)が見頃となりそうです。

 

Q:浅草岳の新潟県側登山口がふたつありますが、どちらが登りやすいですか?

A:初心者の方には「桜曽根コース」を御紹介しています。「ブナ曽根コース」は直登の箇所が多く、またコース下部は梅雨時には泥濘になる場合が多いようです。また、過去には「ブナ曽根コースでの下山時の道迷い」が発生しています。

 

Q:夏山の浅草岳でアイゼンは必要ですか?

A:ヒメサユリのシーズンですと、例年コース上に雪渓があります。スニーカーなど、滑りやすい靴での登山は控えた方が良いと思います。軽アイゼンを持ってくれば良かったとの声を、度々耳にします。

 

Q:夏山でのスパイク長靴の使用はマナー違反ですか?

A:林業職の方などが山中の伐採業務等で使用するスパイク長靴やスパイク足袋(靴底全面に金属製のピンを装備)ですが、その特性(※)から一般登山道では木道の損耗を早めたり、コースによっては表土や岩肌、地表部の木の根等を傷める場合があります。「(森林整備・登山道整備等の方を除く)一般登山の方は、自然保護の観点から夏山でのスパイク靴の使用は控えた方が良いかも知れません」。

 

※登山用のアイゼンや「昔ながらの金(かな)カンジキ」は(雪渓の出現などの)場面に応じて着脱可能ですが、スパイク靴の金属ピンは都度の着脱が出来ないため、木道などの損耗が激しくなります。

※エコミュージアム園内においても、スタッフがスパイク靴を使用するのは「森林整備と歩道整備等」で「安全管理上足場確保が必要な場面(チェンソー・刈払機等の作業機械取扱時)」に限定しています。

 

Q:ネズモチ平駐車場への道路は舗装されていますか?

A:県道385号線の終点からネズモチ平駐車場までの間は「林道区間」として「未舗装箇所」があります。林道ですので道幅も狭く、ガードロープなどの安全施設もありません。通行には十分御注意下さい。

 

Q:浅草岳の近くにキャンプ場はありますか?あとネズモチ平駐車場には水道はありますか?

A:最寄りのキャンプ場として「越後ハーブ香園オートキャンプ場」と「神湯温泉倶楽部オートキャンプ場」を御紹介しています。また、ネズモチ平駐車場には簡易水洗トイレはありますが、水道と自動販売機はありません。

 

Q:ヒメサユリシーズンの浅草岳で注意すべきことは?

A:鬼ケ面から浅草岳の縦走コースはアップダウンを繰り返す健脚向けのロングコースとなり、飲料水の確保と熱中症防止の対策が必要です。また浅草岳の標準コースについても、梅雨時には木道などが大変滑りやすくなりますので、御注意下さい。あとマイナートラブルですが、ネズモチ平駐車場付近でのパンクやライト消し忘れによるバッテリーあがりが時々あるようです。朝晩の薄暗い時間帯での登山では、ツキノワグマへの対策として「熊鈴」を用意すると良いと思います。

 最近のコースの状況は魚沼市観光協会のホームページや登山専門のスマホアプリと投稿ページが参考になります。