里山のツキノワグマ 72 〜「裏山に 柿の実置いたら クマが来た」「えっ?!」〜

 今日(2021.01.08)も新潟県魚沼地方は大雪となっています。午前11時の守門アメダス観測点のデータでは積雪が208cmとなり、今季初めて積雪が2mを超えました。ちなみに、現在は守門西名(すもん にしみょう)にアメダス観測点が移設されていますが、かつては旧入広瀬村庁舎の隣接施設にアメダス観測点「入広瀬穴沢(いりひろせ あなざわ)」がありました。この入広瀬穴沢観測点を含めた当地のアメダス最高積雪深は463cm(1981.02.09)となります。新潟県魚沼地方は日本を代表する豪雪地帯です。

 

 さて、表題にある通り、昨年(2020年)の秋に当施設のベテラン自然観察指導員Tさん(女性)から、こんなお話を伺いました。

指導員Tさん 「今年もたくさんクマが魚沼市内に出没しましたよね。」

エコの人    「そうですね。連日のようにクマが出没しましたね。」

指導員Tさん 「それでね、市内の知り合いから聞いた話なんだけど・・」

エコの人    「何ですか?」

指導員Tさん 「ほら、柿の実が家の近くにあるとクマが来るからって・・」

エコの人    「ええ」

指導員Tさん 「その人、自分の家の柿の実をもいでね・・・」

エコの人    「はい・・」

指導員Tさん 「裏山に置いてきたんですって。良く無いよね。」

エコの人    「ええ、あんまり良く無いですね。」

指導員Tさん 「それでもね、何日か裏山に見に行ったんですって・・」

エコの人    「はい・・・」

指導員Tさん 「最初は、柿の実はそのまんまだったんだけど・・」

エコの人    「はい・・」

指導員Tさん 「三回目に見に行ったときには、全部無くなっていて・・」

エコの人    「ええ、あのあたりタヌキやハクビシンの目撃も多いですよね・・」

指導員Tさん 「それでね、その近くに大きくて新しいクマのフンがあったんですって!」

エコの人    「ええっ!!」

指導員Tさん 「むしろ、クマを人里に近づけたことになるんじゃないかなって・・

エコの人    「その通りですよ!クマが人里にある柿の実の味を学習しちゃいます!

指導員Tさん 「今度ね、その柿の実を置いた人にね、ちょっと注意しようと思って。」

エコの人    「是非そうして下さい。あそこは子ども達の通学路が近くにありますから心配です。」

 

次回は「ハクビシン ツキノワグマを 道案内?」をお送りします。